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OBS Studioでゲーム配信にコメントと通知を表示する方法:視聴者との交流を深める設定

Tags: OBS Studio, ゲーム配信, コメント表示, 通知表示, 設定

ゲーム配信において、視聴者とのコミュニケーションは非常に重要です。配信画面に視聴者のコメントが表示されたり、フォローや登録があった際に通知が表示されたりすることで、視聴者は自身の行動が配信者に認識されていると感じ、より積極的に配信に参加するようになります。

この記事では、多くの配信者が利用している配信ツールであるOBS Studioを使用し、ゲーム配信画面にコメントと通知を表示するための設定方法について解説します。初心者の方でも理解できるように、手順を追って具体的に説明します。

コメント表示の設定

ゲーム配信画面に視聴者のコメントを表示させることで、配信者は視聴者の反応を見ながら配信を進めることができます。また、視聴者にとっても、自分のコメントが画面に表示されることで一体感が生まれます。コメント表示には、主にサードパーティ製の配信支援ツールを利用するのが一般的です。

コメント表示ツールの準備

コメント表示機能を提供している代表的なツールとしては、「Streamlabs」や「Streamelements」などがあります。これらのツールは、コメント表示だけでなく、通知(アラート)表示や様々なウィジェット機能を提供しており、多くの配信プラットフォーム(YouTube、Twitch、Mildomなど)に対応しています。

ここでは、初心者にも分かりやすく人気の高いStreamlabsを例に解説を進めます。

  1. Streamlabsのウェブサイトにアクセスします。
  2. アカウントを作成またはログインします。 配信に使用するプラットフォーム(YouTube、Twitchなど)のアカウントで連携してログインするのが最も簡単です。
  3. ダッシュボードにアクセスします。 ログイン後、通常はStreamlabsのダッシュボード画面が表示されます。

チャットボックスウィジェットの取得

Streamlabsのダッシュボードから、配信画面に表示するためのチャットボックスウィジェットのURLを取得します。

  1. ダッシュボードのメニューから「ツールボックス」を選び、「すべてのツール」を開きます。
  2. 「ウィジェット」の項目にある「チャットボックス」を選択します。
  3. チャットボックスの設定画面が表示されます。 ここで、チャットのテーマ(見た目)、フォント、色などの詳細設定を行うことができます。設定は後からでも変更可能です。
  4. 設定画面の上部にある「ウィジェットURL」を見つけます。 このURLは非常に重要であり、他人に知られないように注意が必要です。
  5. 「コピー」ボタンをクリックして、ウィジェットURLをコピーします。

OBS Studioへのコメント表示追加

コピーしたチャットボックスウィジェットのURLをOBS Studioに追加します。

  1. OBS Studioを開きます。
  2. ソースドックの「+」ボタンをクリックします。
  3. 表示されるメニューから「ブラウザ」を選択します。 「ブラウザ」ソースは、ウェブサイトのコンテンツやウェブベースのウィジェットをOBS Studioに取り込むために使用します。
  4. 「ソースを作成/選択」ウィンドウが表示されます。 新規作成を選択し、ソースの名前を分かりやすいもの(例:「チャットボックス」、「コメント」など)にして「OK」をクリックします。
  5. 「ブラウザソースのプロパティ」ウィンドウが表示されます。
    • URL: 先ほどStreamlabsでコピーしたウィジェットURLをここに貼り付けます。
    • 幅と高さ: チャットボックスを表示したい領域のサイズを設定します。実際の配信画面での見た目を確認しながら調整します。例えば、幅400ピクセル、高さ600ピクセルなど。
    • その他の設定(カスタムCSSなど)は、必要に応じて行いますが、最初はデフォルトのままで問題ありません。
  6. 「OK」をクリックして設定を閉じます。

これで、OBS Studioのプレビュー画面にチャットボックスが表示されるはずです。表示されない場合は、Streamlabsの設定やURLが正しいか、OBS Studioのソースが正しく追加されているかを確認してください。プレビュー画面上でチャットボックスの表示位置やサイズをドラッグして調整できます。

通知(アラート)表示の設定

通知(アラート)は、視聴者がフォロー、チャンネル登録、Super Chat、寄付など特定の行動を行った際に、配信画面上に画像や音声とともに表示される機能です。これにより、視聴者の行動に即座に反応でき、感謝の気持ちを伝えることが可能です。コメント表示と同様に、StreamlabsやStreamelementsのような配信支援ツールのウィジェット機能を利用します。

ここでは、引き続きStreamlabsを例に解説します。

アラートボックスウィジェットの取得

Streamlabsのダッシュボードから、アラートボックスウィジェットのURLを取得します。

  1. Streamlabsのダッシュボードメニューから「ツールボックス」を選び、「すべてのツール」を開きます。
  2. 「ウィジェット」の項目にある「アラートボックス」を選択します。
  3. アラートボックスの設定画面が表示されます。 ここで、表示するイベント(フォロー、サブスクリプション、寄付など)ごとに、使用する画像、音声、表示されるテキスト、アニメーションなどを細かく設定できます。
  4. 設定画面の上部にある「ウィジェットURL」を見つけます。 このURLも非公開にする必要があります。
  5. 「コピー」ボタンをクリックして、ウィジェットURLをコピーします。

OBS Studioへの通知表示追加

コピーしたアラートボックスウィジェットのURLをOBS Studioに追加します。

  1. OBS Studioを開きます。
  2. ソースドックの「+」ボタンをクリックします。
  3. 表示されるメニューから「ブラウザ」を選択します。
  4. 「ソースを作成/選択」ウィンドウが表示されます。 新規作成を選択し、ソースの名前を分かりやすいもの(例:「アラートボックス」、「通知」など)にして「OK」をクリックします。
  5. 「ブラウザソースのプロパティ」ウィンドウが表示されます。
    • URL: 先ほどStreamlabsでコピーしたウィジェットURLをここに貼り付けます。
    • 幅と高さ: 通知が表示される領域のサイズを設定します。通常、画面中央や目立つ位置に大きめに設定することが多いですが、これも配信画面の構成に合わせて調整します。
    • その他の設定は、必要に応じて行いますが、最初はデフォルトのままで問題ありません。
  6. 「OK」をクリックして設定を閉じます。

これで、OBS Studioのプレビュー画面にアラートボックスが表示される準備ができました。この時点では何も表示されていませんが、後述のテストを行うことで実際に表示を確認できます。プレビュー画面上でアラートボックスの表示位置やサイズを調整してください。

テスト配信での確認

コメントボックスとアラートボックスの設定が完了したら、必ずテスト配信を行って正しく表示されるか確認することが重要です。

  1. 配信プラットフォームでプライベート配信や限定公開配信を設定します。 これにより、テスト中の画面が一般に公開されることを防ぎます。
  2. OBS Studioで配信を開始します。
  3. 別のデバイス(スマートフォンや別のPCなど)から、テスト配信の視聴ページを開きます。
  4. 視聴デバイスからテストコメントを送信します。 OBS Studioのプレビュー画面または実際の配信画面にコメントが表示されるか確認します。
  5. Streamlabsなどのツールに戻り、アラートボックス設定画面にあるテストボタン(「Test Follow」「Test Subscription」など)をクリックします。 OBS Studioのプレビュー画面または実際の配信画面に通知が表示されるか確認します。
  6. 表示位置、サイズ、デザイン、音声などが意図した通りになっているかを確認し、必要に応じてOBS StudioやStreamlabsの設定を調整します。

よくあるトラブルと対処法

コメントや通知が表示されない、遅延するといった問題が発生することがあります。以下に基本的な対処法を示します。

まとめ

ゲーム配信画面にコメントや通知を表示する設定は、視聴者とのインタラクションを深め、配信をより魅力的なものにするために非常に有効です。Streamlabsのような配信支援ツールとOBS Studioのブラウザソース機能を組み合わせることで、比較的簡単に実現できます。

最初から完璧な設定を目指す必要はありません。まずは基本的な表示ができるように設定し、テスト配信で確認しながら、徐々にデザインや表示方法を調整していくことをお勧めします。視聴者の反応を見ながら、より良い配信環境を構築していきましょう。この記事が、あなたのゲーム配信における視聴者交流の一助となれば幸いです。