OBS Studioで始めるゲーム配信:ゲーム画面とマイク、カメラの設定ガイド
OBS Studioの初期設定が完了したら、次に配信したい映像や音声、つまり「ソース」を追加・設定する必要があります。ゲーム配信では、主にゲーム画面、自分の声(マイク)、そして自分の姿(ウェブカメラ)が必須となるソースです。
この記事では、OBS Studioでこれらの基本的なソースを設定し、あなたのゲーム配信の準備を整えるための具体的な手順を解説します。専門用語を避け、ステップバイステップで進めていきますのでご安心ください。
ゲーム画面をOBS Studioに取り込む方法
まずは、プレイしているゲームの画面をOBS Studioに映し出す設定を行います。ゲームの種類やPC環境によって最適な方法は異なりますが、一般的な手順を説明します。
- 「ソース」パネルの確認 OBS Studioのウィンドウ下部にある「ソース」パネルを探してください。ここに、配信に使う映像や音声の要素を追加していきます。
- 新しいソースの追加 「ソース」パネル内の何もないところで右クリックするか、パネル左下にある「+」ボタンをクリックします。メニューが表示されるので、「ゲームキャプチャ」を選択してください。
- ソースの名前を設定 「ソースを作成/選択してください」というウィンドウが表示されます。「新規を作成」が選択されていることを確認し、分かりやすい名前(例:「ゲーム画面」、「Apex Legends」など)を入力します。「OK」をクリックして次に進みます。
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「ゲームキャプチャ」の設定 「プロパティ」ウィンドウが表示されます。ここで、OBS Studioにどのゲーム画面を取り込むかを詳細に設定します。
- モード: 通常は「フルスクリーンアプリケーションをキャプチャする」または「特定のウィンドウをキャプチャする」を選択します。
- フルスクリーンアプリケーションをキャプチャする: フルスクリーンでプレイしているゲームを自動的に認識してキャプチャします。多くのゲームで推奨される方法です。
- 特定のウィンドウをキャプチャする: ウィンドウモードでプレイしているゲームや、特定のアプリケーション(ゲーム以外のウィンドウも含む)を指定してキャプチャする場合に使用します。「ウィンドウ」のドロップダウンリストから、キャプチャしたいゲームのウィンドウを選択してください。
- その他の設定項目(アンチチート互換性フックを使用するなど)は、特別な理由がない限りデフォルトのままで問題ありません。
- 設定の確定 設定が完了したら、「OK」をクリックします。OBS Studioのプレビュー画面にゲーム画面が表示されれば成功です。
- モード: 通常は「フルスクリーンアプリケーションをキャプチャする」または「特定のウィンドウをキャプチャする」を選択します。
もしゲーム画面が映らない場合は、以下の点を確認してください。
- ゲームが起動しているか。
- 「モード」の設定がゲームの表示形式(フルスクリーンかウィンドウか)と合っているか。
- 「特定のウィンドウをキャプチャする」を選んだ場合、正しいウィンドウが選択されているか。
- OBS Studioを管理者として実行する必要がある場合があります。OBS Studioのショートカットを右クリックし、「管理者として実行」を選択してみてください。
マイク(自分の声)を設定する方法
次に、あなたの声を配信に乗せるためのマイク設定を行います。
- 新しいソースの追加 「ソース」パネルで右クリックまたは「+」ボタンをクリックし、「音声入力キャプチャ」を選択します。
- ソースの名前を設定 分かりやすい名前(例:「マイク」、「自分の声」など)を入力し、「OK」をクリックします。
- 「音声入力キャプチャ」の設定
「プロパティ」ウィンドウが表示されます。
- デバイス: PCに接続されているマイクのリストが表示されます。使用したいマイクの名前(例:「Microphone (Realtek High Definition Audio)」、「Logicool G Pro X Headset」など)をドロップダウンリストから正確に選択してください。
- 設定の確定 「OK」をクリックします。
設定後、OBS Studioのウィンドウ下部にある「音声ミキサー」パネルを確認してください。「音声入力キャプチャ」として追加したソースが表示されており、あなたが話すと音量バーが緑色に反応するはずです。もし反応しない場合は、「デバイス」設定で正しいマイクが選択されているか再度確認してください。
ウェブカメラを設定する方法
あなたの姿を配信画面に映し出すためのウェブカメラ設定を行います。
- 新しいソースの追加 「ソース」パネルで右クリックまたは「+」ボタンをクリックし、「映像キャプチャデバイス」を選択します。
- ソースの名前を設定 分かりやすい名前(例:「ウェブカメラ」、「自分の顔」など)を入力し、「OK」をクリックします。
- 「映像キャプチャデバイス」の設定
「プロパティ」ウィンドウが表示されます。
- デバイス: PCに接続されているウェブカメラのリストが表示されます。使用したいウェブカメラの名前(例:「Logicool HD Webcam C920」、「Integrated Webcam」など)をドロップダウンリストから選択してください。
- 通常はデバイスを選択するだけで、プレビュー画面にカメラ映像が表示されます。必要に応じて、解像度/FPSタイプや映像フォーマットなどの設定を調整できますが、まずはデフォルト設定で問題ありません。
- 設定の確定 「OK」をクリックします。OBS Studioのプレビュー画面にウェブカメラの映像が表示されます。
プレビュー画面での調整
ゲーム画面、マイク、ウェブカメラのソースが追加されたら、OBS Studioのプレビュー画面上でそれぞれの配置やサイズを調整します。
- 追加されたソースは、プレビュー画面上で枠が表示され、クリック&ドラッグで移動したり、四隅の点をドラッグしてサイズを変更したりできます。
- 「ソース」パネルでは、リストの上にあるソースほど画面の前面に表示されます。ドラッグ&ドロップで表示順序を変更できます。
- 目玉のアイコンをクリックすると、そのソースの表示/非表示を切り替えることができます。
- 鍵のアイコンをクリックすると、そのソースが固定され、誤って移動やサイズ変更をしてしまうのを防げます。
音量ミキサーでの調整
「音声ミキサー」パネルでは、各音声ソースの音量を個別に調整できます。
- それぞれの音量バーの下にあるスライダーを左右に動かして、音量を調整します。
- ゲーム音、マイク音、BGMなどのバランスが非常に重要です。ゲーム音が大きすぎると、あなたの声が聞き取りにくくなってしまいます。テスト配信などを行いながら、リスナーにとって快適なバランスを見つけてください。
- 音量バーが赤色になっている場合、音量が大きすぎて音が割れている(クリッピングしている)可能性があります。スライダーを左に動かして音量を下げてください。
まとめ
この記事では、OBS Studioを使ったゲーム配信の最も基本的な設定である「ゲーム画面」「マイク」「ウェブカメラ」の追加と調整方法を解説しました。
これらの設定が完了すれば、あなたは配信の第一歩を踏み出したことになります。次に必要となるのは、これらの設定を保存し、実際に配信を開始するための「配信設定」です。次のステップとして、各配信プラットフォーム(YouTube、Twitchなど)への接続方法や、配信品質を決定する出力設定について学ぶことを推奨します。
一つずつ確実に設定を進めることで、迷いなくゲーム配信の世界へ進むことができるでしょう。